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『なつのあさ』




夏のおわりに、、、。


なつの あさ


田舎の緑の濃い

山々の風景の中、

麦わら帽子の少年。

ひたすら、

遠くの土手にむかいます。


「 なつの あさは みんな 

  しろい


  くさも みちも 

  まだねむそう


  いそげ 

    いそげ


  まにあったかな

             」



そして少年は、

汽車がやってくるのを、

耳と目とカラダ全体で感じとっています。



「 きこえる きこえる

  いつもの あのおと




だっだ

   しゅしゅ


  だっだ

   しゅしゅ


  みみの なかに 

  おとがある


  …

           」



暑い夏のおわりは、

少しゆっくり

時間をムダに使うことを

オススメします。


おとなも、

少年だった頃に

そうだったように、、、。


お盆が過ぎると、

秋の風が遠くから、ゆっくり

そしていつのまにかすぐそばにやってきます。



 

なつのあさ


著:谷内こうた

出版社:至光社

発行日:1970年06月01日





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