モンゴルの民族楽器、
馬頭琴の由来にまつわる物語。
赤色の民族衣装を着た
少年スーホと白い馬が、
乾いた土色の草原が広がる大地に
とても印象的。
横長の見開きの絵本には、
広大なモンゴルの自然と物語が
描かれています。
スーホは、
死んでしまった白い馬の
皮や毛やすじを使って、
夢中で哀しさを超えて楽器を作ったのです。
絵本を読み進める中で、
スーホの白い馬を殺されたくやしさや、
白い馬に乗って
草原を駆けまわった楽しさを思い、
いろんな感情でいっぱいになります。
そして、読み終えた後には、
聞く人の心を揺り動かす
馬頭琴の音色が響いてくるような気がします。
親も子も、
心静かに、
絵をしっかり見つめながら、
ゆったりと読みたい絵本です。
スーホの白い馬
作: 大塚 勇三
絵: 赤羽 末吉
出版社: 福音館書店
発行日:1967年10月1日
Comments